ルクソール
2023年11月、数十年ぶりのエジプト、
前回と比べ観光客の多さに改めて驚く半面かつては見られなかった場所が公開されてきていることに感謝
古代エジプト中王国時代(紀元前21〜前18世紀)から新王国時代(紀元前16〜前11世紀)に政治的・宗教的中心地として栄えた
東岸に巨大な神殿、西岸に王族・貴族の岩窟墳墓等が残る世界的観光地
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ルクソール東岸
カルナック神殿 ☆☆☆☆
多くの神殿からなる神殿複合体だが、その中で最大かつ現在公開されている唯一の遺構であるアメン神殿のみを指すことも多い
アメン神は本来、テーベ(ルクソールの古称)の地方神であったが、テーベが栄えるにつれ太陽神ラーと習合して王を庇護する最高神として崇められるようになった
5列におよぶ塔門を持ち、大列柱室、オベリスク等を備えたエジプトでも最大規模の神殿
ルクソール神殿 ☆☆☆
中王国時代以降、多くのファラオによって拡張や改築が行われてきた神殿でありアメンを祀る神殿が残っている
昼間は柵で囲まれた廃墟のようにも見えるが夜間の公開があり、むしろそのほうが趣深い
塔門のオベリスクは従来は2本あったが現在は1本のみで、もう片方はパリに寄贈されコンコルド広場に立っている
王家の谷 ☆☆☆☆☆
ナイル川西岸の荒涼とした丘の谷筋に新王国時代の歴代ファラオの墓が造られた
現在見つかっている64の墓のうち10ヶ所程度が公開されておりエリア入場券でそのうちの3つ(ツタンカーメンの墓を含む)に入ることができる
王墓には発見順に番号がつけられ例えばツタンカーメンはKV(Kings Valley)62
ツタンカーメン(KV62) ☆☆☆☆
奇跡的に未盗掘の状態で見つかり20世紀最大の発見と言われた
黄金のマスク等、膨大な副葬品はカイロ博物館に移されたが美しい壁画とツタンカーメンのミイラ(実物)が保存されている
若くして亡くなったため墓の規模自体は他の王のものと比べて小さいとされる
セティ1世(KV17) ☆☆☆☆☆
エリア入場券とは別に高額の入場料が必要だがレリーフの造りや色彩は異次元
ラムセス4世(KV2) ☆☆☆☆
色鮮やかな壁の碑文と大きな石棺残る
メルエンプタハ(KV8) ☆☆☆
淡い色彩の壁画と最奥部の大きな石棺の間が特徴的
ラムセス5世&6世(KV9) ☆☆☆☆
長く掘られた通路に美しい壁画が残る大きな墓
王妃の谷 ☆☆☆☆
王家の谷にはファラオが葬られたのに対し、王妃の谷には王妃や王子など王以外の王族が葬られた。墓の番号QVはQueens Valleyの略
王家の谷と同様、エリア入場券で3ヶ所見学可能だが公開されている墓が少なく選択肢はほぼない
ネフェルタリの墓は高額な別料金
ネフェルタリ(QV66) ☆☆☆☆☆
偉大なファラオ・ラムセス2世の妃でエジプト三大美女のひとりでもあるネフェルタリの墓はエジプトで最も美しい墓とされる
内部での滞在時間は10分に制限されている
カ・エム・ワセト(QV44) ☆☆☆
ラムセス3世の王子。広く長い通路の両側に保存状態のよい繊細な色彩の壁画が続く
ティティ(QV52) ☆☆
ラムセス3世の妻。色彩は残るが剥落が多い
アメン・(ヘル)・コプシェフ(QV55) ☆☆☆
ラムセス2世の息子である王子の墓。壁画はガラスケースで保護されており繊細で美しい
ハトシェプスト女王葬祭殿 ☆☆☆☆
エジプト史上初の女王ハトシェプストの葬祭殿
均整の取れた美しい外観をもち背後の断崖の向こうは王家の谷
エル・アサシーフ ☆☆
ハトシェプスト女王葬祭殿のチケット売り場でエル・アサシーフとパバサのチケットを買える
しかしエル・アサシーフは一帯の地域の名でパバサはエル・アサシーフの中の個別の墓。ではチケットのエル・アサシーフはどの墓を指すのか?
標識を確認できなかったが位置からはケルエフの墓(TT192)と思われる
いずれも管理人に鍵を開けてもらって入るが不在のこともある模様
パバサ(TT279) ☆☆☆
ハトシェプスト女王葬祭殿の駐車場南側にある貴族パバサの墓。長い階段を降りると前室と中庭があり。彩色の施された壁画などが見られる
ケルエフ(TT192) ☆☆
パバサの墓のすぐ南にある貴族の墓だがわかりにくい。精緻なレリーフや壁画のほか別の墓への竪穴等が見られる
その他の西岸の遺跡
ハブ(メディネット・ハブ)神殿 ☆☆☆
ラムセス3世の葬祭殿。ハブの名称は神話上の王にちなむとされる。塔門の保存状態がよく中庭の列柱には色彩も残る
メムノンの巨像 ☆☆
ナイル川西岸の遺跡エリア手前に立つ大きな座像。道路わきにあり無料で見られるが風化が激しい