Quinary - 第五紀

よさこい祭り、阿波おどり、郡上おどり


よさこい祭り

一般的な祭りの踊りが同じ楽曲で踊るのとは異なり、よさこい祭りでは「よさこい鳴子踊り」のフレーズを組み込みさえすれば歌詞も曲調も自由にアレンジできるため各チームが全く違う楽曲・振付で踊り、衣装にも工夫が凝らされる。地方車(じかたしゃ)と呼ばれるMCや楽隊、大型スピーカーを積んだトラックを先頭に踊り手の隊列が続き大迫力、中でも受賞を目指す実力のあるチームのパフォーマンスは圧巻。約200チーム、2万人の踊り手が街中に設けられた16ヶ所の競演場・演舞場を踊り巡り、期間中はさながら大ダンスパフォーマンス大会となる。各チーム・競演場のスケジュールは状況に応じて臨機応変に変更されるが、ネット上の「どこいこサービス」でほぼリアルタイムで情報発信される(2014)


阿波おどり

「踊る阿呆に見る阿呆」「えらいやっちゃ、えらいやっちゃ」のよしこの(お囃子)の印象から騒々しくて雑な踊りを想像していたがさにあらず。実際は優美で艶っぽく伝統芸能の趣きさえあるほど。そもそもこうしたよしこのはほとんど聞かれず、「やとっさー、やっとさー」「一かけ二かけ三かけて...」等が大半。踊りは浴衣に編み笠を深くかぶって艶っぽく踊る「女踊り」と半纏や浴衣で力強くあるいはひょうきんに踊る「男踊り」にわけられるが、必ずしも踊り手の性別で分けられているわけではなく、多くの連(れん、チーム)で女性が男踊りを踊る。非常に多くの連が街に繰り出すため踊りのレベルはピンキリ。飛び入り参加で踊るなら「にわか連」、見るなら協会に所属し踊りの完成度の高いいわゆる有名連。日本三大盆踊りのひとつ(2014)


郡上おどり

7月から9月にかけて延べ32夜(必ずしも毎夜ではない)の長丁場で開催される。夜毎に町内各所で場所を移して踊られるが8/13〜16に夜を徹して踊る「盂蘭盆会(うらぼんえ)」がもっとも盛況で「徹夜踊り」と呼ばれる。会場に設置される可動式の櫓上で三味線・太鼓・笛を伴って郡上節と総称される10曲が唄われ、踊り手はその周りを輪を作って踊る。特別なグループがあるわけではなく個人が自由に輪の中に入って踊り、衣装も浴衣姿も見られるが普段着も多い。踊り自体はそれほど目を引くものではないが、観光客さえも大半が踊りに参加するため、多くの観光客が来るにも関わらず見物人よりも踊り手の方が多くなる。日本三大盆踊りのひとつ(2014)