チベット
2013年7月から8月にかけて四川省・甘粛省・青海省・チベット自治区のチベット文化圏を旅しました
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チベット
世界の屋根とも称される雄大な自然の中で独特の文化を持つチベット族が暮らすチベット自治区
しかしながらチベットの指導者であるダライ・ラマはインドに亡命中であり、時にチベット独立を求めて自治区内の僧侶が抗議行動を起こす等、不安定な政治環境下にある
チベット自治区内は外国人はパーミットと呼ばれる許可証を取得した上で、現地ガイドを随伴しなければ旅行することができない
但し、どの町も夜一人歩きすることもまるで問題ないいたって安全な土地であり旅行中危険だと思われるようなことは全くなかった
なお、チベット仏教のお寺は一部を除き内部の撮影が禁止されているので写真の多くは建物の外観のみです
ラサ
かつてダライ・ラマが居住していたチベットの中心的な街
現在はジョカン(大昭寺)を中心とした一帯は土産物屋や露店の並ぶ一大観光地、それ以外の街区はほとんどが漢民族による現代的な街並みとなっており、かつてあったであろうチベット族の街の風情はほとんど残っていない
それでもポタラ宮、ジョカンをはじめ幾つかある大きなお寺はかつての面影を忍ばせるものを十二分に持っており、これらの文化財や今も寺院で修行を続ける僧侶たちの生活がある限りラサはいつまでもチベット族の街であると思う、近代的な街並みの京都がそれでも京都であるように
ポタラ宮 ☆☆☆☆
かつてのダライ・ラマの宮殿
街の中心にそびえる岩山の上に覆いかぶせるように建てられておりその様は壮観そのもの
1,000を超える部屋を持つと言われるが観覧ルートは決められており、ゆっくり回っても1時間強ほどで見終える
歴代ダライ・ラマのお墓はこのポタラ宮の中にストゥーパとして残され、特に尊敬を集めた5世ダライ・ラマのストゥーパは多くの貴石で飾られた大きく立派なもの
ジョカン(大昭寺) ☆☆☆☆
ポタラ宮から東に1km、旧市街の中心にあたり、この地を初めて統一したソンツェン・ガンポの菩提寺として建てられたという
一つの建物(実際は中央部がジョカン、周囲はトゥルナン寺と2つの寺で構成されているらしいが境界はわからなかった)としてはかなり規模が大きく上の階まで登ると遠くにポタラ宮の威容が見渡せる
周囲のバルコル(八廓街)は土産物屋がひしめく観光街だが同時に参拝路でもあり観光客の雑踏の中、五体投地を繰り返す巡礼者も多い
ラモチェ(小昭寺) ☆☆☆
ジョカンの北500mにあるソンツェン・ガンポが唐から迎えた妃が建てたお寺
当時は最大のお寺であり妃が招来した釈迦牟尼像が祀られていたがその後ジョカンに移されたという
ジョカンと比べると規模は小さいがお堂の中はそれなりの風格がある
ノルブリンカ ☆☆☆
ポタラ宮から西に約1kmのところにあるダライ・ラマの夏の離宮
広大な敷地に歴代のダライ・ラマが建てた花壇や池を配した離宮が点在し、現14世ダライ・ラマが過ごした離宮も残されている
ガンデン・ゴンパ ☆☆☆☆
ラサの東50kmの山の上に立つ天空の寺
腐敗した仏教界を批判し新たにゲルク派を創設し、ときにダライ・ラマやパンチェン・ラマよりも崇拝を受けるツォンカパによって建てられた
文化大革命の際破壊され、現在も修復が続く
たまたまお堂内での修行の時間に行き当たり厳粛な空気を感じた(珍しく堂内の撮影可、但し有料)
セラ・ゴンパ ☆☆☆
ラサの街の北約8kmにある大きなお寺
観光客は少ないが雨の中、多くのチベット人がお堂内の馬頭観音のお参りに長い行列を作っていた
馬頭観音のお参りにこだわらないなら行列に加わらずお堂内に入っても構わないかも
デプン・ゴンパ ☆☆☆
ラサの西約10kmにあるゲルク派最大の寺院
ダライ・ラマ5世がポタラに居を移すまではここがダライ・ラマの住まいだったという
午後には多くの建物が閉まると聞いていたがダライ・ラマの寝所や大集会堂は開いていたし中庭では問答修行が見られてラッキーだった
ヤムドク湖 ☆☆☆
ラサから100kmほど南西にあるチベット三大聖湖のひとつ
ヤルンツァンポ川から南にカムパ・ラ峠を越えたところにあり、峠からの景色は絶景らしいが残念ながら訪問時は曇っていてた
湖面近くまで降りるとやや日がさしたものの天気がよければ鮮やかな緑の湖面が見られるという
カ・ローラ氷河 ☆☆☆☆
ラサ方面から向かうとナムドク湖、ナンカルツェの街を過ぎしばらくすると車窓から幾つか氷河が見えてくるが、峠を越えたところにあるこの氷河は間近に見ることが出来て迫力がある
タルチョとのコントラストが印象的
ギャンツェ
パンコル・チョーデ ☆☆☆
独特な形をした仏塔の基壇各階には多くの部屋に壁画や仏像が納められている
ここほど多くの壁画が見られるお寺は他にはない
あまりに多くて最後は厭になるほど堪能できる
ギャンツェ・ゾン ☆☆☆
ギャンツェの街中にそびえる要塞のイメージそのものの城塞遺跡
下から見上げるだけで登りはしなかったもののその威容は圧巻
シガツェ
タシルンポ寺 ☆☆
パンチェン・ラマの居所でありゲルク派六大寺院のひとつ
ここを最初に見るとまた違った印象なのかもしれないが、ラサでセラ、ガンデン、デプンと大きなお寺を見てくるとここで見るタシルンポはやや特徴に欠ける気もする
青蔵鉄道(チベット鉄道)
青海省西寧とチベット(西蔵)ラサを結ぶ世界最高所を走る鉄道
車窓風景や食堂車での食事など、鉄道ならではの旅行が楽しめることで人気が高い
最高地点は海抜5,072 m の唐古拉(タングラ)峠、その近くの唐古拉駅が海抜5,068mで「世界一高い場所にある鉄道駅」、平均海抜は約4,500m