エベレスト街道
2019年10月から11月にかけてネパールを旅しました
この目で見たかったエベレスト
しかしエベレストは周囲を急峻な山々で囲まれ、一般のトレッカーが行けるエベレスト街道を踏破しても富士山のように全容が見えるわけではない
それならば長い日数をかけて全行程を歩くこともなかろうと、エベレスト登山の基地であり近郊からは遠くて小さいながらもエベレストが望めるというナムチェ・バザールに3泊し、ビュー・ポイント巡りをした
現地では最終到達地エベレスト・ベース・キャンプの略称「EBC」をトレッキング・ルート自体の名称としても使う
同様にアンナプルナ・ベース・キャンプは「ABC」
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ルクラ
標高2,840m、急峻な山肌を横に走る街道に沿って形成された村、宿やレストラン、土産物屋が並ぶ
隣接するテンジン・ヒラリー空港はECBのルート上で定期便がある空港としては最奥部の空港
カトマンズから陸路で来ると日数がかかるため、多くのトレッカーがルクラまで飛行機を利用しここからトレッキングを始める
テンジン・ヒラリー空港(旧称ルクラ空港) ☆☆☆☆
ルクラの集落に隣接した小さな空港
標高2,800メートル、尾根に対して直角に突っ込むかのような滑走路は全長460m幅20メートルしかなくしかも谷から山へ12%の上り勾配
着陸はまだしも離陸は滑走路が短いうえに、その先の断崖絶壁の谷に向かって前下がりで加速していくのでスリル満点
天候が非常に変わりやすくフライトは常に風や雲の動きをみながらで、実際、過去には事故も多く世界一危険な空港との不名誉な異名も持つ
[参考:カトマンズ空港拡張工事]
2019年12月現在、カトマンズ空港の拡張工事の影響でカトマンズ-ルクラ間の運行は極めて限定的
代替としてカトマンズから東に車で4〜5時間の距離にあるラメチャップ-ルクラ間のフライトとなる
航空会社(一部を除く)や現地の旅行会社はカトマンズ-ラメチャップ間のミニバスやジープの手配も含めてカトマンズ-ルクラ間のチケットを販売
カトマンズ-ラメチャップ間の道路はつづら折りで工事区間やハンプ(スピードを抑制するために意図的に作った道路上の凹凸)も多い悪路
ナムチェ・バザール
標高3,440m、急峻な山の斜面にへばりつくように広がるEBCルート最大の村
ヒマラヤ登山の拠点であり宿やレストラン、カフェ、登山用品店から土産物まで各種施設がある
平坦な場所はほとんどなく、高度になれるまでは集落を上下に結ぶ石段を移動するだけでも息が切れる
街はエベレストを背にした斜面にあるため、エベレストを見るためには村はずれのサガルマータ国立公園博物館まで上る必要がある
サガルマータ国立公園博物館 ☆☆☆☆☆
ナムチェ・バザールから一段上がったチョルクンの丘にある
博物館としての展示内容はその名称からすれば期待外れだが、裏手のビュー・ポイントからの眺めは絶景
ナムチェ・バザールを取り囲むタムセルク他の山々の景色が素晴らしく、谷の奥にはエベレスト(写真中央)の頂も見える
ホテル・エベレスト・ビュー ☆☆☆☆☆
ナムチェ・バザールからつづら折りの山肌を登った標高3,880mにある日本資本のリゾート・ホテル
宿泊はツアー客のみとのことだがテラスにあるカフェは宿泊者以外でも利用でき、ここからエベレストが見える
3度通ったが運悪く天候に恵まれずここからはエベレストを見ることができなかった、晴れていれば下の写真の2・3枚目には写っているはずだった
クムジュン ☆☆☆
標高3,780m、ホテル・エベレスト・ビューから北に1kmほど降りたところにある村
チベット仏教の寺院クムジュン・ゴンパやエベレスト初登頂に成功したヒラリー卿が開設に尽力した学校や、ヒラリー基金によって作られた病院がある
クムジュン・ゴンパ ☆☆☆
クムジュンにあるチベット仏教の寺院、イエティの頭皮とされる毛皮が保管されている
ヒラリー・メモリアル・ビュー・ポイント ☆☆☆☆☆
標高4,100m、ナムチェ・バザールから距離および高度差はあるが高度順応していれば日帰り圏内
EBCのメインルートからは外れクンデ村から急な山道を登るとクンデ、クムジュンの2つの村を前景にエベレスト(写真中央)を望む大パノラマが広がる
エベレスト街道(EBC)の風景 ☆☆☆
エベレスト街道は日本の登山道とは異なり、もともとは山域に暮らすシェルパ族の村々をつなぐ生活道路が整備されてトレッキングにも利用されているため、十分な幅のある道筋は迷う心配はなく危険な個所も少ない
1〜2時間程度の道のりごとに宿泊施設やレストラン、売店等があり、高度が上がるにつれて値段は上がるが食事や水には困らない
高所では値段が高いため行動食等は低地から持参したほうが安上がりだがそれ以上の食料を持ち運ぶ必要はなく調理器具等も不要