南部(コート・ダジュール、プロヴァンス)
2022年10月、オーストリアからスペインへの途上、印象派の足跡を訪ねて南フランスに立ち寄りました
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ニース ☆☆☆
いわずと知れた地中海に面した国際的保養都市、セレブなイメージを持っていたが旧市街は昔ながらの庶民的な面影を残す
近郊の村ヴァンスにあるマチスのロザリオ礼拝堂が主目的
ロザリオ礼拝堂 ☆☆☆☆
ニースの隣村ヴァンスに移り住んだマチスが制作した礼拝堂、ニースから路線バスで日帰り往復できる
シンプルな造りで規模も大きくはないが、太陽の光が爽やかな色彩のステンドグラスを透過して刻々と変化していく室内の景色が美しい
礼拝堂内部は撮影禁止のため写真は展示用のビデオ映像を写したもの
マチス美術館 ☆☆
ニースの丘の中腹にある小さな美術館、市立美術館共通チケットで入れるが内容的にはいまひとつ
シャガール美術館 ☆☆
大画面の絵画10点ほどと壁画やステンドグラスが見られるが作品数は少ない
市立美術館共通チケットの対象外で、また運悪く(?)展示を中止している展示室もあったためやや欲求不満
ニース近代現代美術館 ☆☆
市立美術館共通チケットで入場、イヴ・クラインがニース出身だと知ったのはずっとあと
フラワーマーケット ☆☆☆
街角
エクス・アン・プロヴァンス ☆☆☆
セザンヌの生地であり人生の大半を過ごした街、想像していたよりもはるかに開けた観光都市
セザンヌのアトリエ ☆☆☆☆
セザンヌが晩年を過ごしたアトリエが生前そのままの状態で残っている
ただ1部屋のアトリエと敷地が公開されているに過ぎないが生の果物が絵そのままに丁寧に配置され思わぬほどの感銘を受けた
サント・ヴィクトワール山 ☆☆
セザンヌが繰り返し描いた山だがエクス・アン・プロヴァンスからはかなりの距離がある
セザンヌが描いたとされる高台から眺めてもはるか彼方に霞んで見えるのがやっと
ビベミュス採石場 ☆☆
セザンヌがしばしば画を描きに訪れた郊外の採石場跡
何か所かセザンヌが画架を立てたと思われる場所に完成画の陶板が設置されているが管理状況はいまひとつ
実は大半のエリアがツアー以外では立入禁止の保護地区となっていると後で知ったが、門が開いていたためそれと知らず迷い込んでしまった
グラネ美術館 ☆☆☆☆
一地方の美術館としては驚きの充実度を誇る美術館
アングルの大作からルーベンス、レンブラント、印象派にくわえ、別館にはピカソをはじめ20世紀の画家のコレクション
皮肉なことにこの美術館付属のデッサ学校でも学んだセザンヌとは確執があり、生前には1枚も購入されなかったという(現在は数点保有)
セザンヌゆかりの地
街角
アルル ☆☆
ゴッホは画家のコロニーを作ろうとこの町に移り住んだが夢破れ奇行を繰り返しついには精神病院での静養を余儀なくされる
住民達はゴッホを排斥しようとした経緯があり、そのためかゴッホ関連の資料等は乏しく観光客誘致にも積極的ではないように感じられた
アルルでは多くの絵が描かれたが今もこの地にはゴッホの作品は1枚もない
エスパス・ヴァン・ゴッホ ☆☆☆
ゴッホが入院していたかつての病院、かなり寂れてはいるがアルルに残るゴッホゆかりの場所としてはもっとも絵の雰囲気を残す
現在はゴッホの名を冠した文化センターとして利用されている
カフェ・ラ・ニュイ ☆☆
「夜のカフェ」に描かれたレストラン
街の中心にある広場の一角で観光の目玉ともなりうると想像するがコロナの影響か店は閉鎖されていた
食事の写真はカフェ・ラ・ニュイの隣のレストラン
黄色い家 ☆☆
ゴッホがパリから移り住みゴーギャンを迎えた家はその色から「黄色い家」と呼ばれた
第二次世界大戦で破壊され現在は残っておらず、写真の3階建ての家は「黄色い家の向こうの家」
星月夜 ☆
ゴッホが描いたであろうと推測される場所に案内板が出されている
以前、絵の北斗七星の位置から描かれた日時が推定されたのと記事を読んだ気がするが対岸には灯火が水面に映るような人家はない
渦巻く星々と糸杉を描いたメトロポリタン美術館所蔵の有名な同名の作品はこことは別にサン・レミで描かれたもの
跳ね橋 ☆☆
「アルルの跳ね橋」が描かれたたとされる場所に跳ね橋が再建されている
観光用に再建されたと思われるが訪れるひともほとんどなく放置されている感じ
サン・レミ(サン・レミ・ド・プロヴァンス) ☆☆☆
アルルを出たゴッホはサン・レミ郊外の修道院の精神病院で療養した
本数は少ないがアルルから路線バスで日帰り可能
サン・ポール・ド・モゾル修道院 ☆☆☆
現在は修道院としては利用されてはいないが建物はゴッホが療養した当時のまま残り「ゴッホの部屋」も公開されている
但し、実際にゴッホが療養していた部屋は特定できていない
街角
サン・レミの町から修道院に向かう道沿いにはゴッホが当地で描いた絵の案内板が点々と置かれている
この町にもゴッホの真作はないが観光案内所での扱われ方も含めアルルのような排斥感はない