セノーテ・ダイビング
2015年1月から5月にかけて南米の絶景と中米のマヤの遺跡を旅しました
セノーテは最初から潜るつもりではいたもののスポット的な位置づけだったのが、実際に潜ってみて魂を持って行かれてしまいました
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セノーテ・ダイビング
セノーテとはユカタン半島の石灰岩地帯で見られる陥没した穴に水がたまった泉のこと
太古の昔、地上にあった石灰岩質の土地が浸食されて鍾乳洞ができ、その後地下水位が上昇したために現在は地下水もしくは海水が満ちている
地上からは泉に水が溜まっているのだけのように見えるが、実はその泉は地下の鍾乳洞の天井が陥没した穴にすぎずそこをダイビングで潜る
マヤの世界ではセノーテは黄泉の世界への入口と言われ、確かにそこにはこの世の絶景とは全く違った絶景がある
ウユニの鏡張り、パタゴニアの氷河や山々、イグアスの滝、ロライマ等今回の旅で見た地上の絶景に勝るとも劣らない
チャック・モール ☆☆☆☆☆
開口部は狭く落ち葉が浮いていて汚い感じがしたがさにあらず、入口から急角度で潜航しほとんど全行程が美しい洞窟の中
大きな鍾乳石のシャンデリアやホールを進み、地下水面よりも上に空洞がある大ホールは空気はあるものの外界とは完全に隔絶された漆黒の空間
地上への開口部が細長いクレバス状になっている個所では光が青いカーテンとなって射して荘厳に揺らめき想像を絶する美しさ
最深部でも15mほどと深さはそれほどでもないが洞窟に沿って上がったり下がったり、別のグループと上下で交錯したりと変化に富む
鍾乳洞は一番綺麗かも
ポンデロサ(エデン) ☆☆☆☆
現地のダイビング・ショップではポンデロサと呼ぶが標識などではエデンと表記される
洞窟の中を潜航し最奥部で折り返して戻ってくるコース
海水と淡水の境界面ハロクラインは水深約10mと比較的浅いため何度かを行ったり来たりするが、境界面は数10cmのゼリー状の層に見える
コースは広いところ狭いところと変化に富み、地上への開口部があるところでは光のカーテンがゆらめいて美しい
開口部は広く明るい感じでシュノーケリングも盛ん
タージマ・ハ ☆☆☆☆☆
ドス・オホスと似た感じで透明度も高い
エントリー後すぐに急角度に潜行し浮上してくると別のセノーテ、シュガー・ボール、再度潜行浮上すると今度はその名の通り緑色の水面が見えるまた別のセノーテ、エスメラルダ
また潜行すると貝の化石があり、次に浮上すると今度は空洞に出るがそこにはコウモリが棲む、と変化に富むコース
透明度も高くハロクラインの揺らぎがあったり2つのセノーテの開口部から光が射したりと面白いが極め付けは最後の空洞
天井に小さな穴が幾つかありそこから射す光は空洞の空中部分では道筋ははっきりしないが、水中に入った途端屈折してレーザー・ビームのような光の束となる、手を差し出すと反射して白く光る
最後の空洞から潜って浮上するとエントランスに戻る
エル・ピット ☆☆☆☆
開口部は狭いが水深10mほどで急に広がって直径50mほどにもなる巨大な円筒型のセノーテ
底からは上部から崩落した岩が積もって山のようになっておりその周りを旋回するように潜航していく
水深30m手前にあるハロクラインは布のように薄い層状で美しく、さらに潜ると水深30m付近には沈んだ植物から出た硫化水素ガスの雲が見られる
一見、濁ったセノーテの底のように見えるが実はこの雲も層状のもので、そこを抜けると透明度は回復する、但し雲で光が届かず暗闇の世界
周囲の壁伝いに旋回しながら浮上してくると上部は透明度の高い水で満たされており、人によっては空中を飛んでいるかのような飛翔感を感じるという
下のダイバーが吐いた空気が水銀の玉のように壊れながら上昇しくる光景も美しい
ただ、他のセノーテが鍾乳洞のいろいろな表情を見せるのに対しエル・ピットは大きな縦穴といった単純な形状で同じところを旋回しながら上がってくるためやや単調な感じもある
ドス・オホス ☆☆☆
スキューバに加えシュノーケリングの客も多くメジャーなセノーテで人出も多い
エル・ピットと同じセノーテ公園にあり、セットで行くと入場料が割引されるためダイビング・ショップでもセットに組むことが多い
ドス・オホスとは2つの目という意味で、その名の通り2つの丸いセノーテが隣接しており地下でつながっている
水深は10mに満たず洞窟の姿も複雑さに欠けるが緩やかな水流があるらしく透明度は抜群に高い
アンヘリータ ☆☆☆☆
直径30mほどの円筒形の縦穴セノーテで、他とつながっていない閉じたセノーテであるため水面近くの透明度は低いが潜るとやや改善する
水深30mにハロクラインがありそこは沈んだ木から染み出した成分で雲のような濁った層になってる
潜航開始後一気に雲の層まで潜り、様子を見て雲の中へ沈んでいくと濁りで視界ゼロの層を抜け再び透明な層(海水)へ出る
雲の層で光が遮られ海水層はほとんど真っ暗でライトがないとなにも見えない
ハロクラインまで浮上し沈んだ木が茂る幻想的な景色を眺めた後、エル・ピットと同じように旋回しつつ上昇
上層の透明度が低いのでエル・ピットのような飛翔感はないが、そのかわり狭い洞窟がありそこをくぐり抜けるアトラクション(?)があった
動画
静止画